空気も乾燥しないし、暖房付けっ放しよりは光熱費も断然安い、そしてじんわりやさしく温まって良いことづくめの湯たんぽ。
しかし、使用方法に注意しなければ、低温やけどを負ってしまうことがあります。
より安全に湯たんぽの恩恵を受けるために、どうなると低温やけどになるのか、ならないための予防策はあるのかを、見ていきたいと思います。
低温やけどしにくい材質の湯たんぽも紹介しています。
湯たんぽでの低温やけどの症状は見た目にわかりにくいので注意!
低温やけどとは、具体的にどのくらいの温度でなるのか。
それがわかれば、対策を立てられそうですよね。
ただ、熱いものに触った瞬間負う火傷と違って、ほんのり温かいものでも長い時間触っているとなってしまうのが低温やけどです。
低温やけどを防止するには、温度と時間の関係も知っておいた方がいいです。
一般的に、湯たんぽの表面温度が50℃の時は2〜3分で、46℃の時は30分〜1時間、44℃の時で3〜4時間同じ場所に接触していると低温やけどを負うと言われています。
その時の体調などによっても多少変わるようです。
そんなに長く同じ場所を湯たんぽにつけてることなんてないんじゃないの?と思われるかも知れませんが、ほとんどが寝ている時の事故です。
たまたま疲れていて熟睡してしまったとか、風邪薬などの眠気を誘う薬を服用していたとかだと、長時間動いていない可能性はあります。
低温やけどを負うと、水膨れができます。
最初大きな水膨れはできるのですが、肌の方は案外、損傷が無いように見えます。
しかし、火傷の深さが本当にわかるのは数日経ってからで、特に低温やけどの場合は一週間くらい経ってからでないと深さがわからないこともあります。
ですので、処置をしないで放っておくと、その部分の皮膚が壊死してしまい、ヒドイ時にはバイ菌が入って感染症の危険もあります。
見た目がひどくなくても、全治1か月なんていうこともあるようです。
一見ひどいやけどに見えなくても、必ずお医者さんに診てもらうようにしましょう。
…と言いつつ、自分は以前湯たんぽで低温やけどした際に、水膨れを潰さないようにすれば大丈夫かな〜と思って病院に行かなかったことがあります。
潰さないようにと言ってもその日の午後には、椅子の脚に引っ掛けて水ぶくれも潰れてしまったのですが、特に軟膏も塗らず完治しました。
でも、今回低温やけどについて調べ、皮膚が壊死するとか、水膨れの潰れた後にバイ菌が入ってリンパまで腫れたとかいう事例をたくさん見て恐ろしくなりました。
自分は本当に運が良かったな〜と思います。
一番は、ヤケドしないことですが。
もしなってしまった場合は、見た目で判断せず、必ず病院へ行きましょう。
湯たんぽで低温やけどにならないための防止策
一番は、ヤケドしないこと。
そのために、正しい使い方を知ってしっかり対策しましょう。
推奨されている使い方は、寝る前に布団に入れておき中を温めるために使用することです。
消費者庁などで実際の就寝時は布団から出すように注意喚起されています。
そうはいっても、ヒドイ冷え性の時などは一晩中布団の中に湯たんぽを入れていたいもの。
どうしても使用する時は、バスタオルなど厚手の布で包み、バスタオルが取れてしまわないよう紐などでしっかり固定して下さい。
布で厚く包めば表面温度を抑えられます。
後は、入れるお湯の温度を最初から低めにしておきましょう。
あまりアツアツでも、布団の中で熱くなってしまいます。
汗をかいたり布団を蹴飛ばしてしまっては風邪をひいて本末転倒ですから。
ほどほどの温度で、ほんのり温めるように使用しましょう。
また、眠気を催す風邪薬や睡眠薬などを飲んで寝る時には、湯たんぽは使わない方が良いです。
痛み止めなども、感覚が鈍くなりますので飲んだら湯たんぽは使用を控えましょう。
お酒を飲んで泥酔している時、疲れていて深く眠り込む可能性のある日も使用は避けた方が良いでしょう。
柔らかい素材のものを身体の下に敷いて使う使い方も、熱くなった時逃げ場がなくなるので就寝時はやらない方がいいです。
湯たんぽのおすすめ 低温やけどになりにくい素材はウェットスーツ!?
湯たんぽは、どのような素材を使用したとしても、表面温度が44℃以上ならば低温やけどの危険性は避けられません。
しかし、カバーなしのそのままでも低温やけどになりにくい材質でできた湯たんぽも発売されてはいるようです。
それがこちら。
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![]() クロッツ やわらか湯たんぽ たまご型 ウェットスーツ生地 湯たんぽ 冬 ブラック… |
なんと、ウェットスーツの素材を利用した湯たんぽなんだそう。
柔らかくて触り心地がよく、いろいろな形状のものが売られています。
カバー無しでも低温やけどしにくいというのご売りですが、もちろん汚れなどが気になる場合はカバーを付けても良いと思います。
ルームシューズとして履く靴型のものも売られており、低温やけどのしにくさには自信があることがうかがえます。
湯たんぽにしては価格がかなりお高め…なのが気になりますが、耐久性もあるようなので寒さ対策が欠かせないという人は奮発してみてはどうでしょうか。
ただ、あくまで低温やけど「しにくい」製品であって、まったくしないというわけではないと思いますので、取り扱いには充分ご注意ください。
湯たんぽの低温やけど対策まとめ
湯たんぽの人気は年々上がってきているようです。
暖房とは違ったじんわりする温かさや、乾燥しないこと、エコなところがウケているようです。
暖房には変えられないメリットがたくさんありますから、湯たんぽの特性を知って、上手に使って冬を乗り越えたいですね。