エアプランツとは。育てやすいって本当? どれを購入したらいい?

キセログラフィカ
神秘的で魅力的な外観をもつエアプランツ(チランジア)。

一時期ブームとなりましたが、間違った管理方法のためすぐに枯らせる人が続出しました。

エアプランツを、上手に育ててみたいと思っている人は多いはず。
そこで、基本的な育て方と初心者にお勧めの種類をご紹介します。

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エアプランツ(チランジア)とは。原産地・生息地から見る特徴

エアプランツとは、アメリカの南部から南米アルゼンチンにかけて分布するアナナス科(ブロメリア科)チランジア属の総称。

チランジアが生育するのに土を必要とせず、木や岩などに着生してまるでふわふわ空中で生きているかのように見えることから、「エアープランツ」という別称ができたと考えられます。

現在ではだいぶ誤解も解けてきたかと思いますが、一時は「空中の水分だけで育つ、水遣りのいらない植物」などとして売り出され、ブームになりました。

しかし、エアプランツも当然生きていますので、水がまったくいらないわけはありません。
加えて生育環境も、原産地には程遠くインテリアのようにガラスの容器に入れられたり、暗い室内で管理されたりと、すぐに枯らせたり腐らせる人が続出しました。

そのためブームはすぐに落ち着き、一部の正しい知識を仕入れた人だけが愛情持ってエアプランツを管理、育成するようになってきました。

とはいえ、魅力的で神秘的な外見に惹かれてエアプランツを育ててみたいと思う人は後を絶ちません。

確かにエアプランツは環境への順応性が高く、土も肥料もいらず、水遣りや採光にあまり気を使わなくても育ちはするのですが、それは原産地の自然と似た環境でのこと。
日本と原産地では気候が違いますので、やはり相応のケアは必要になってくるのです。

置く環境も、明るい日陰で、できるだけ直射日光を避けられる場所が良いです。
秋~春の寒い時期は、できる限り日当たりの良い場所での管理に移します。

そして「水がいらない植物」としてブームを巻き起こしたエアプランツ、実はこまめな水遣りが大好きなのです。

春と秋の成長期には、葉っぱにミスティング(霧吹き)を週に1、2回夕方以降にしてあげます。
夕方以降なのは、種にもよりますが雨があまり降らない過酷な環境に生息しているエアプランツが、日光が当たっている間は水分の蒸発を最小限に抑えるため気孔を閉じてしまっているからです。
気孔を閉じてしまっていれば、外からの水分も吸収できません。

逆に、暗い室内で管理している場合は気孔が開きっぱなしのため、少し多めの水遣りが必要になる場合もあります。
反対に、梅雨時期、夏、冬は水遣りを控えめにしてあげることです。
特に梅雨時期と夏は、蒸れで腐ってしまう可能性があるので注意が必要です。

一番盲点になりがちなのが、「風通し」です。
エアプランツは長時間濡れたままでいると呼吸ができず腐ってしまいます。
水遣りしてから4時間以内くらいで乾くのがベスト。
そのため、屋外管理なら問題ありませんが、室内で管理する場合は扇風機で風を回したり、窓を開けて風を通したり、完全に乾くまでガラスのような風を通さない入れ物に戻さない、などの工夫が必要です。
ただし、エアコンや暖房の風が直接当たるのは乾燥しすぎるためNGです。

エアプランツの売り場がある店舗ってどんなところ?

エアプランツはどこに売っているのか?

誰でも手に入りやすいところといえば、100均(ダイソー)やホームセンター、園芸店でしょう。

しかし筆者は、エアプランツを上手く管理できている100均やホームセンターにまずお目にかかったことがありません。

大抵は、売り場にある状態でも枯れてしまっています。

そこで、買う時にはエアプランツの状態をよくチェックしましょう。

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・根元がぶよぶよになっていないか
・根元が茶色く変色していないか
・色ツヤは良いか
・一緒に陳列されているエアプランツが枯れていないか
・風通しの悪い容器に入ったまま水遣りされていないか
・葉にしわができていないか
・葉がくるくるカールしすぎていないか

逆に、葉先がちょっと枯れているとか、葉っぱに傷があるなどはあまり気にしなくても良い場合が多いです。
エアプランツは、売りに出される大きさになるまで何年もかかりますから、生育途中で枯れが混じったり傷がついたりするのは当たり前と思った方が良いです。

葉先よりも、根本が茶色かったりぶよぶよしている場合は
もう手遅れであることが多いです。
購入してきても、すぐにバラバラになって枯れてしまったりします…。

もう手遅れになっているエアプランツを購入しないためには、売り場をこまめにチェックして新たな株が入荷されたタイミングで買う。
筆者の知り合いには、店員さんと仲良くなって入荷情報を教えてもらうという人も。

もしくは、通販やフリマアプリ、ネットオークションなどを利用するのも手です。
通販の中にはちゃんとしたお花屋さんや、エアプランツの卸業者がやっているところもありますので、送料がかかったりと少し値ははるかもしれませんが安心です。

フリマアプリやネットオークションなどでも、個人で上手に栽培されている方が株を増やして出品している、という場合があるので、よくリサーチして出品者さんに質問などもしてみて、信頼できる方から購入するのも良いでしょう。

個人的にはやはり、エアプランツに関しては店舗で購入するよりもインターネットを通じて購入した方が安全なように思います。

エアプランツ初心者におすすめの品種。購入時の注意点

では、初心者さんが入門で育てやすいエアプランツはどんな品種なのでしょうか。

筆者が図鑑などで調べた栽培難易度と、実際に育ててみて強かった品種で手に入りやすいものをお教えします。

・イオナンタ

栽培難易度:容易とする本が多く、環境適応力も強い品種。
手に入りやすさも抜群です。
うちでも夏から冬を屋外(ベランダ)で越しましたが、ぐんぐん根を伸ばして元気です。
葉先が赤くなるイオナンタ・ルブラは、子株もつけて大きくなっています。

・カプトメデューサエ

こちらも手に入りやすく、栽培難易度:容易。
うちでも、ほとんど手をかけていないのに一番最初に根を伸ばした強い子です。
株もとに水が溜まらないように気を付けましょう。

・ジュンセア・ジュンシフォーリア

細い葉っぱがたくさん密生しているタイプ。
手に入りやすく栽培難易度:容易。
うちではエアプランツは全て通年屋外管理ですが(もちろん雨よけ・日よけはあり)ジュンセアは冬少し葉先が紅葉しました。
枯れたのかな?と思いきやそうでもないようです。

・ベイレイ

こちらも栽培難易度:容易。
うちのベイレイは、冬の間に紅葉したものとしなかったものとありました。見た目はほとんど同じなのですが…。
うちにあるエアプランツの中で、一番大きく成長した感が強いです。

・ウスネオイデス

栽培難易度:普通。人気の品種です。
わさわさしっかりした株で、吊るしておけるスペースがあるならぜひ。
やや水を好み、木陰に吊るしたりするとよく育つんだとか。
うちではベランダの物干しざおに吊ってありますが…^^

・その他選ぶ時のポイント

最初は、葉の細いものより太めの品種を選んだ方が上手くいきます。
葉っぱの細い品種はより乾燥しやすいためです。

また、葉っぱが白っぽい「銀葉種」と呼ばれる品種は、一般的に乾燥に耐える力が強いと言えます。
反対に、緑色の「緑葉種」は強い光を嫌い、水を好む種が多いです。
選ぶ時の参考にしてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

エアプランツを育ててみたくなりましたか?

個人的な感想としては、エアプランツの方が多肉植物よりも手がかかり、育成が難しいと感じています。
室内に置こうという場合はなおさらです。

少しでも、エアプランツの魅力が伝われば幸いです。

エアプランツ関連の記事をまとめて読みたい方は目次ページへどうぞ。
チランジア記事まとめ【インデックス】

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