十五夜はみなさん知っていると思います。
中秋の名月と言って、月がきれいに見える日なのでお月見しますね。
でも実は、十五夜だけ見るのは縁起が悪いと言われているんです。
翌月の「十三夜」の日も合わせてお月見するんだとか…。
十五夜だけ見て十三夜の月を見ないのは縁起が悪い
十五夜のお月見は、旧暦の8月15日に秋の収穫を感謝しながら美しい月をめでる行事です。
これは、もともと中国から伝わってきた行事です。
しかし、十五夜の月を見る行事が日本に来る前に、もともと十三夜という日本独特の月祭りの風習がありました。
今では十三夜と言われてもピンとくる人はなかなか少ないと思いますが、十五夜と十三夜は両方月見をするものとされ、どちらか一方しか見ないのは「片見月」または「片月見」と言われて縁起が悪いと信じられてきました。
では十三夜はいつかというと。
十五夜が旧暦8月15日の月なのに対し、翌月の旧暦9月13日の月を見るので、「後の名月」とか「名残りの月」と呼ばれています。
旧暦を今の暦に直すと、毎年日程がずれてしまいますので、具体的な日付を表にしてみました。
年 | 十五夜 | 十三夜 |
2016年 | 9月15日 | 10月13日 |
2017年 | 10月04日 | 11月1日 |
2018年 | 09月24日 | 10月21日 |
2019年 | 09月13日 | 10月11日 |
2020年 | 10月01日 | 10月29日 |
2021年 | 09月21日 | 10月18日 |
十三夜の過ごし方やお供え物は?
十三夜にも、月見団子やススキなどの秋の七草をお供えします。
花瓶にススキなどの秋の七草を飾ります。
秋の七草は、おみえなし、ふじばかま、ききょう、なでしこ、はぎ、すすき、くず などが一般的。
準備が難しい場合はススキだけでもOK。
月見団子は、一般的に十五夜は15個、十三夜には13個とされることが多いですが、厳密な決まりはないそうです。
家族みんなで食べられる、お好きな量を準備すると良いでしょう。
そして、十五夜には里芋をお供えするため「芋名月」と呼ばれたりしますが、十三夜にはえだ豆や栗をお供えします。
そのため、十三夜は「豆名月」「栗名月」とも言われます。
お供えする豆や栗の調理方法は特に決まりがありません。
好きな食べ方でお供えするか、そのまま飾って後日調理…でも。
実は十五夜はお天気が崩れることが多いのですが、「十三夜に曇りなし」と言われているように、十三夜は晴れてきれいに見えることが多いです。
縁側や月の見える窓際、ベランダなどに出て、十三夜の月をめでてみてはいかがでしょうか。
十五夜十三夜ときたら…豆知識他の月にも呼び名がある
十五夜の次の日の月を「十六夜(いざよい)」と言います。
いざよう=ためらうという意味で、満月(15日目の月)は日没と同時に空に出ますが、16日目の月は日没から50分ほど遅れて出ることから、この名がつきました。
不知夜月とも書きます。
17日目の月は「立待月(たちまちづき)」と言います。
だんだんと月の出が遅くなっていきますが、まだ立って待っていてもそれほど疲れないうちに出てくるというところからこの名前がついています。
十七夜月(じゅうしちやつき)」とも。
18日目の月は「居待月(いまちづき)」。座待月(ざまちづき)とも言いますが、そろそろ座って待つくらい月の出が遅くなっていることからきています。
19日目は「寝待月(ねまちづき)」または「臥待月(ふしまちづき)」。
いよいよ寝て月を待つほど日没後の月の出が遅くなります。日没後4時間後くらいに出てきます。
20日目は「更待月(ふけまちづき)」。季節によって多少違いますが、月が出るのが夜も更けた21時半から22時半頃になるためこう呼ばれています。
22日~23日は下弦の月です。この月は真夜中頃に出て、昼くらいまで残っています。
昔から、「二十三夜待ち」と言われる月待ちの行事が行われていました。
これらの16日目以降の月は、夜明けになってもまだ西の空に残っているため総称して「有明月」または「残月」と呼ばれています。
普段、忙しくてつい見る機会のない月ですが、十五夜のお月見を機に少し気にして見てみてはいかがでしょうか。
まとめ
クリスマスやお正月、ハロウィンなどの華やかな行事に比べて、お月見は少し地味で消えつつあるように思われます。
何かと忙しい現代ですが、緑の少ない都会だったとしても月は見ることができます。
十五夜を機に一息ついて、自然を感じる行事に心癒されてみてはどうでしょうか。
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