今や、インターネットを利用しない調べ学習は考えられない時代となりました。
家にいたまま、パソコンからでもスマホからでも手軽に知りたいことを調べられます。
インターネットで調べた情報だけで、自由研究は完結できるのでしょうか?
そこに問題点はないのか?
参考文献としてレポートに記載しても良いのか?
どんなサイトがNGでどんなサイトがOKなのか?
自由研究にインターネットの情報を利用する時の注意点についてまとめました。
夏休みの自由研究でネットURLは参考文献に書けるのか?
そもそも自由研究のレポートは研究レポートなので、たった一つの資料だけを参考に書くのは信頼度が低いのでダメです。
ちゃんとした書籍であっても、必ず同じ内容について書いてある本を2つ以上参照して、書いてあることが間違ってないか裏を取る必要があります。
参考文献が1冊しかないレポートは、え…これってこの本の写しじゃないの?と思ってしまいますよね。
そこで、本の補足としてインターネットを利用したならば、参考文献として書けるでしょう。
(そのサイトが参考にしている文献が同じ本ならばダメですが…)
しかし、気を付けなければいけないのは
「どこの誰が書いたのかわからない、責任の所在がはっきりしないサイト」
「サイトの内容の根拠(出典、データ、グラフなど)が具体的に示されていないサイト」
「最終的に商品を売るのが目的で書かれているサイト」
は、自由研究レポートの資料にはなりません。
どこの誰が書いたのかわからない、責任の所在が明かされていないサイトは、次の日にはもう書き換えられていたりページがなくなったりする危険があります。
誰かが参考文献を参照しようと思った時にできないものは参考文献にはなりません。
サイトの内容の根拠が明記されていないサイトも、ウソかホントかわからないので研究の根拠にはなりません。
最終的に商品を売るのが目的のサイトも、いかにも真実のようなことが書いてありますが、資料としては使えません。
目的の商品を売るために誇張されていたり。
誤解を招きかねない表現だったり。
商品の効果効能に寄せた内容ばかりを偏って載せている可能性があるからです。
インターネット上のフリー百科事典として多くの人に利用されている「ウィキペディア」なら参考文献として良いですか?という質問もよく聞きます。
非常にグレーゾーンだと思いますが、ウィキペディアには誰にでも編集できるという側面があるため、必ずしも内容が正しいとは限りません。
ウィキペディアにも参考文献や出典がきちんと明記されているので、そこに書かれている本を実際に図書館で確認するなどして、裏が取れれば使って良いと思います。
しかしそれならば、参考文献の項にはウィキペディアとURLを書くより、実際に裏を取った本のタイトルを書いた方が良いですよねw
参考文献として堂々と書けるのは、やはり公的機関のHP、公的機関の発表しているデータ、社会的に責任のある人や企業が実名で発表しているものなどです。
もし、そこから引用したデータが間違っていたとしても、責任の所在がはっきりしているので自分の間違いにはなりません。
おおやけのデータとして発表されたものが間違っているなら、それを発表したところのせいです、と言えるからです。
社会的に責任のある人や企業の場合も、責任の所在をはっきりさせているわけですからデータとして使っても差し支えないです。
しかし、どうしても商業的な意図が入り込んでいる可能性はあるので、きちんと他の文献でも裏付けはとりましょう。
自由研究に文章を引用する方法…丸写しはダメ?
本でもインターネットの文でも、著作権というものがあります。
先生や生徒は授業の過程で使用するために著作物を複製することができる、と著作権法で決められています。
じゃあ丸写しできるんじゃないの?と思った人もいると思います。
しかし、利用にあたっては原則として出所の明示をする必要がある…つまり、出典を書かなければいけません。
まるごと写して、さらに出典を書いてしまうと、自分で書いてないのがバレッバレになりますよね。
そして自分の意見が入っていないんだから自由「研究」とはなりません。当たり前のことですが…。
ですので、資料の文章をそのまま引用する時には、きちんと「引用だとわかるように書く」ことが重要です。
「 」 や ” ” でくくったり、自分の文章を一行空けて書き、下に出典を書きます。
出典は、本の場合は「著者、本のタイトル、出版社、年月日、〇ページ」となります。
インターネットの場合はどうでしょう? 著者が明かされていない場合もあるかもしれません。
その場合は、その資料を発表している「公的機関名、HPの名前(〇〇県ホームページ、など)、年月日(記載があれば)、URL」を書きます。
URLはhttp~から始まる全てです。長すぎる場合は、本文中には記載せず、参考文献のところへ書きましょう。
写す量は、必要な一文にするとか、必要な段落だけにするなどにして、まるまる1ページ写すとかはやめましょうね。
インターネットで自由研究のテーマを調べる検索方法
言葉そのものについて調べたいのなら、「〇〇とは」と、「とは」を単語の後に付けて検索するのは有名です。
その他にも、いくつか覚えておくと良い検索方法があります。
検索語に出てくるページをできるだけ少なくしたいので、(何万件とか出てくると調べる気もおきませんし時間がかかります)優先順位の高い単語から入力します。
猫の食べ物について調べたいのなら、
「食べ物 猫」の順で入力するよりも、「猫 食べ物」の順で入力した方が関連性の高い記事が表示されます。
大きなテーマ→小さなテーマの順で単語を入力しましょう。
その他で覚えておくと便利なのは、
「マイナス検索」
特定の単語を含んだページを表示したくない時に利用します。
材料検索の時などは非常に便利です。
例えば、「小学生 自由研究」で検索すると、自由研究についてや工作についてたくさん検索結果が出てきます。
その中でも、工作はやりたくないんだよね、という時に「小学生 自由研究 -工作」という風に、工作の前にマイナス記号をつけます。
そうすれば、工作について書いてあるページは出てこなくなります。
「ワイルドカード検索」
ワイルドカードって??ですが、何かわからない語句がある時に、そのわからない部分のかわりに使えるのがワイルドカードです。
具体的には、わからない部分に *(アスタリスク)を入れて検索します。
例えば、人名で漢字が一文字だけ思い出せないとか。読めない漢字が含まれるために変換で出せない場合に、そこだけアスタリスクに入れ替えるとか。
わからないまま調べられるので便利です。
そのかわり、検索結果が本当に自分の調べたかったことと合っているかどうかはきちんと裏付けをとりましょうね。
まとめ
以上、もう生活と切っても切り離せないインターネットを自由研究に活用できるのか?について書いてみました。
やっぱり便利ですから、利用できるなら利用したいですよね。
ちょっとしたルールを気を付けて利用すれば、時間の短縮にもつながります。
上手に活用していきたいものです。