以前、テレビ番組で勉強大好きな芸人さんが読書感想文の書き方をレクチャーしてました。
読書感想文を評価する人(多くの場合先生)は、同じような作文を何十個も読まなくてはいけないため、似たような書き出しのものが多いと印象に残りません。
印象付けて高評価を得るためには、とにかく「インパクトのある出だし」が重要だと。
その番組では冒頭の一文を
「この世界には二種類の人間しかいない。〇〇と〇〇だ。」
と始めると言っていました。
コレ、テレビでやったらみんな真似しそうですよね。
今更この書き出しやっちゃったら「あ、コイツもテレビ見たな…ぷぷ」とか笑われそうwww
じゃあ、他にインパクトを与えられる書き出しってないんでしょうか。
ちょっと考えてみました。
読書感想文の書き出しに困ったら…まずは基本を押さえる
そもそも読書感想文の書き方、書き出しで多いのが、以下のパターンですね。
・あらすじ紹介パターン
・登場人物紹介パターン
・読んだきっかけ紹介パターン
これをまともに、「この本は〇〇の話です」とか「この本に出てくる(キャラクター名)は、〇〇な人物です」とか、「この本を読もうと思ったきっかけは〇〇です」とか始めてしまうと、実につまらないですね。
全部始まりが「この本~」じゃん!と。
そりゃ何十人分も読んでいる先生は、「あーはいはいこの本ね、みんな同じようなこと書きやがって」と思うかもしれませんww
ていうか絶対思うでしょう。
選択した本自体も、先生は何年も何十年も毎年読書感想文を読み続けているわけですから、昔から読み続けられている名作は絶対に被りますし、あらすじや登場人物なんてその本読んでなくてもわかってしまっているでしょう。
本を読むことになったきっかけの部分は、人それぞれだと思うのでちょっと面白いエピソードがあるなら、あらすじや登場人物紹介よりはおススメです。
でも、「誰かに勧められて」とか「本屋で見かけて」「表紙に惹かれて」とかはありきたりすぎますので注意です。絶対誰もが書いています。
カフェで見かけたはっと目を引く美少女が、テラス席で本を読んでいた。目には涙が浮かんでいるように見えた。僕は運命を感じました。その時彼女が手にしていた本が、ちょうど僕が今回読もうとしていたこの本だったのです。
くらいのことが書けるエピソードがあるならば読んだきっかけパターンでも印象には残るでしょう。(評価がどうなるかは別としてww)
他の人と差がつく書き方は最初の一行目を工夫する
では、インパクトに残る書き出しを誰でも考えつく方法は無いのか?
ここにいくつか提案します。
・内容に対する疑問文から始める
例:鬼を問答無用で退治してしまった桃太郎は果たして正義だったのか?
まあ…出だしのインパクトを出したいと考えるようになるまで成長した人間が桃太郎を読書感想文の題材に選ぶとは思いませんが…まあ例として…
自分が本を読んで率直に感じたことをダイレクトに書き出すパターンです。
冒頭で疑問を投げかけるということは、後半でちゃんと結論のようなものを書かなければいけないですから、ハードルが高いと感じる場合は最後の一行を「答えはまだ出ていない」で締めくくってしまいましょうww
もちろんオリジナルの考察&結論が書ければなお良いですけどね!
・「」(鍵かっこ)付きのセリフで始める
これは、本文中に出てくる実際のセリフの中で印象に残ったものや重要だと思われるセリフをそのまま引用して最初の一行目とする方法です。
あえてクライマックスのセリフを冒頭に持ってきておきながら、内容は話を順に追って書いていくと、「で、このセリフはなんで出てきたんだよww」と先を読みたくなりませんか?
もしくは、自分が本を読んで率直に感じたことをダイレクトに書き出すパターンと合わせて、自分自身が本を読んだ時に思った心の声でも使えます。
その場合、「なぜ~~なんだ!」のような感嘆符が付いた温度高めのセリフで始めるのも良いですし、「終わった…」のような打ちひしがれた感から入っても良いでしょう。
両方に共通するのは、感情の表現です。
「〇〇だと思いました」よりも、感嘆符や…のついた文章の方がより臨場感が出るからです。
・いきなり断定口調で結論を言ってしまう
テレビ番組で某芸人さんの言っていた、「この世界には二種類の人間しかいない。〇〇と〇〇だ。」のようなパターンですね。
何もこの文章だけではありません。
「しょせんこの世は〇〇でしかないのだ」とか、「この本には一つだけ真実が含まれている。それは〇〇だ」など、とにかく読む相手に「えっ?そうなの?!ww」と思わせる出だしです。
ただし、このやり方は自分で断定したことをあとからきちんと論理立てて説明する必要がありますから、自分の文章力や考察に自信のある方はどうぞ。
まとめ
アイディア次第でもっともっといろいろな書き出しが見つかると思います。
その他大勢に埋もれたくないと思ったら、一度試してみてはいかがでしょうか。
淡々と「~と思いました」「~だと思いました」と感想だけをだらだらと述べるよりは、文章全体に緊張感ができて書くのが面白くなりますよ。
(何しろ冒頭で言い出したことは責任をもってオチつけないといけないですから)