インテリアとしてとてもオシャレなエアプランツ。
しかし、管理方法は意外と難しく、枯らす人や腐らせてしまう人が後を絶ちません。
一体、どんな管理方法ならば元気で立派なエアプランツを育てることができるのでしょうか。
エアプランツの管理に適した環境を見ていきたいと思います。
エアプランツに適した置き場所は? 屋外vs室内
エアプランツの生育の良し悪しは置き場所で決まります。
根っこから水や栄養を吸収するわけではないエアプランツは、土を必要とせず基本的にはどこにでも置けます。
石や木、ガラスの上、カゴの中なんでも置けます。
ただし、最低限必要な条件と言うものもあります。
種類や季節によって若干の違いはありますが、
・明るい日陰で、直射日光をできるだけ避けられる場所
・霧吹きによるこまめな水遣りができるところ
・与えた水が乾きやすい風通しの良い場所
・5℃~38℃の温度管理ができる場所
これらの、日当たり・水遣り(湿度)・風通し・温度が確保できる場所であればどこでも大丈夫ということです。
日当たりに関して言えば、屋外でカンカンに日に当たってしまう場所よりは室内のレースのカーテン越しの方が向いていると言えます。
温度管理も室内の方がしやすいですね。ただし、エアコンの風は乾燥しすぎるためエアプランツには良くありません。
一方、風通しは屋外の方が断然良いですし、水遣りも外の方がしやすいです。雨が降ってくれれば水遣りも必要ありません。
置き場所を工夫すれば、屋外でも日陰になる場所はたくさんあります。
木陰などに吊るすと、日当たり・湿度・風通しが一気に確保でき、庭木のある一軒家などでしたら最適ですが、都会のマンション暮らしですと難しい相談ですよね。
どちらもメリット・デメリットはありますが、結論を言ってしまうと結局、屋外の方がエアプランツはのびのび育ちます。
エアプランツに限らず、どんな植物でも露地植えの方が強い株になる傾向があります。
筆者のエアプランツは、1年間外で冬越しもしました。(その年は雪が1回しか降らず、紅葉したものや多少葉先が枯れこんだものなどもありましたが、春になり色も戻って成長しています。たくさんの数をカゴにまとめて入れて、乾燥しにくい工夫などはしていましたが)
植物はもともと外で生きているものなのだから、当たり前と言えば当たり前ですが…。
しかし、お庭のある立派な一軒家ならいざしらず、そんな環境確保できない、でも植物は育てたい!という人も多いと思います。
ベランダがあれば、ベランダにサンシェードを設置して直射日光を防いだり、夏は日陰になるような場所を選んで置き、こまめな水遣りを心がければ元気に育っていってくれます。
とは言っても…エアプランツを室内管理する場合の注意点
いやいや、ベランダも無いです、もしくは狭い、サンシェードなども設置できない、などなど、どうしてもという場合は室内で育てなければいけません。
この場合屋外で管理するよりは難易度が上がりますが、やはりポイントを押さえれば不可能ではありません。
ポイントとは「日当たり・湿度(水遣り)・風通し・温度」です。
日当たりはレースのカーテン越しの柔らかい光の当たる場所が最適です。
一般的に、銀葉種と呼ばれる白っぽい葉のものは明るいところを好み乾燥に強く、緑色の濃い緑葉種はわりと薄暗いところでも適応します。
どうしても薄暗い環境しかない場合は緑色の濃いタイプを選ぶか、植物用のライトを使用する方法もあります。3000円くらいから市販されていますが、あまり強すぎる光はやはり、直接あてないようにしましょう。
水やりはこまめにします。湿度60%くらいの環境が良いとされるので、エアコンの風は乾燥しすぎるため直接当てないようにします。
また、エアプランツは日の当たっている間気孔を閉じて、日が当たらなくなると気孔を開き水分を取り込むので、ずっと薄暗い室内にあると気孔が開きっぱなしで乾燥してしまいます。
その場合は水遣りの回数を増やして乾燥し過ぎないように管理しましょう。
室内管理で一番問題になるのが風通しだと思います。
一番良くないのが水遣りして濡れた状態のエアプランツを締め切った部屋に置くこと。
あっという間に腐ります。
濡れたまま12時間以上置くと窒息してしまうためです。
窓を開けて窓際で風を通すか、締め切った部屋にしか置けない場合は吊るすタイプのインテリアに仕立てて扇風機やサーキュレーターで部屋の空気を循環させます。
また、株もとの葉の内側に水を溜めたままにしないように気を付けましょう。
温度に関しては、原産地が寒暖差の激しい高山地であるエアプランツも多くあり、凍ったり霜が降りたりしない限り耐えてくれる種類も多いです。
しかし、その場合は断水するなど工夫が必要になりますので、最低生長温度と言われる5℃以上は保てる場所に置きます。
夏は38度くらいまでは耐えると言われていますが、締め切った室内に置いたままだと高温で枯れ死してしまう場合もあるので、外出時は扇風機などで風を送るか、エアコンで室温を調整しましょう。
夏は多めに水やりし、乾燥にも注意です。
余談ですが、夏外出する時は冷蔵庫へエアプランツを保管するという方もいらっしゃいました。
確かに、高山系のエアプランツは寒暖差に強いですから、猛暑の密閉された室内よりは安全なのかもしれません…。
ただし、冷蔵庫の中も基本乾燥していますから注意が必要です。
エアプランツをトイレや浴室に置いても大丈夫?
グリーンが欲しい場所と言えば、リビングもそうですがトイレや浴室などにもワンポイントであるとおしゃれですよね。
しかし、トイレや浴室は窓がなく全く日が差さない場合もあるでしょうし、湿度や風通しの管理が難しいかもしれません。
浴室に日の当たる出窓があるようならば出窓へ置き、水やりした後やお風呂を使った後に窓を開けるなどして、最低でも4時間くらいでエアプランツが乾くように管理してあげれば問題ありません。
その場合は水を好むタイプ、葉の緑色の濃い緑葉種がおすすめです。
置いてある場所の根元に水が溜まらないように気を付けましょう。
窓のないトイレや浴室は、植物を置くのには向きませんが、どうしてもという場合は植物用のライトを使用したり、換気扇を回すなどで風通しを確保し、3~4日に1度は日当たりの良い場所で日光浴させます。
その時は、普段暗い場所にいる植物をいきなり強い光に当てないように注意してください。
まとめ
神秘的で魅力的な外観をもつエアプランツ(チランジア)。
一度魅了されたら、どんな困難を乗り越えても育ててみたくなってしまいます。
なかなか最適な環境を整えるのが難しい場合もあるかとは思いますが、それぞれのエアプランツと対話しながら、季節ごと環境ごとによく観察し、置き場所をテストしながら最適な場所を見つけてくださいね。
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